後立山(長野/富山) 針ノ木岳(2820.7m)、蓮華岳(2798.7m) 2021年7月31日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 1:35 扇沢市営駐車場−−1:41 登山口−−2:02 車道を離れる−−2:38 大沢小屋−−3:14 雪渓に乗る−−3:51 雪渓を離れる−−4:38 針ノ木峠−−5:23 針ノ木岳 5:55−−6:35 針ノ木峠−−7:31 蓮華岳 7:41−−8:18 針ノ木峠−−8:49 雪渓に乗る−−9:03 雪渓を離れる−−9:30 大沢小屋−−10:07 車道−−10:11 水浴び 10:160−−10:27 登山口−−10:31 扇沢市営駐車場

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2021年7月31日 日帰り
天候曇後晴後ガス時々雨
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場扇沢駅直下の有料駐車場より下に市営無料駐車場あり。ただしハイシーズンには早朝に満車になるので注意
登山道の有無あり
籔の有無藪漕ぎのレベルではないが、大沢小屋手前で笹が登山道にはみ出した区間があり、雨直後や朝露に濡れた時間に通過すると体に触れてびしょ濡れになるのでゴア必携
危険個所の有無無し
山頂の展望針ノ木岳、蓮華岳とも晴れれば大展望
GPSトラックログ
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コメント天候不安定な中を久しぶりに針ノ木岳に。前回同様にはみ出した笹でびしょ濡れになってしまった。雪渓はだいぶ後退して秋道が長くなったが雪渓歩きには軽アイゼンが必要。針ノ木岳山頂では快晴だったが周囲の山には雲が多く八ヶ岳、南アルプス北部か微かに見える程度。蓮華岳では8時前なのに既にカスが上がって真っ白だった。下山時には断続的に雨に降られ傘が活躍した。期待通り高山植物は花盛り。常念岳、爺ヶ岳では見られない花が見られて大満足




市営無料駐車場を確保。既に8割程度埋まっていた ゲート左側が登山口
車道から登山道へ入る 湧き水
大沢小屋。今年は営業休止 標高1850m付近で雪渓に乗る
標高2170m付近で雪渓から右岸の秋道へ 最終水場
針ノ木峠を見上げる 滝雲が出ていた
針ノ木峠 テントは1張。昨夜は大雨だったはず
テント場から見た南側。予想通り雲が多い もうすぐ日の出。東の雲が赤くなる
スバリ岳〜爺ヶ岳の稜線
針ノ木岳を見上げる 日の出
ここから稜線北側を巻く コバイケイソウ。数は少ない
葉の色、厚さからしてキバナノコマノツメ タカネヤハズハハコ
ツガザクラ ミヤマダイモンジソウ
斜面が赤く染まる チングルマ
ミヤマキンポウゲ ミツバオウレン
ベニバナイチゴ シナノキンバイ
ミヤマダイコンソウ コイワカガミ
ヒメイワショウブだと思う。かなり小さな花 葉の形状よりハクサンボウフウ
イワツメクサ 毛が無いのでイワキキョウ
ゴゼンタチバナ ツマトリソウ
コケモモ 針ノ木岳山頂付近のマイヅルソウ。森林限界で初めて見た
オンタデかウラジロタテっぽい テガタチドリ
ミヤマクワガタ ミネウスユキソウ
ミヤマアキノキリンソウ 針ノ木岳山頂
針ノ木岳から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)。雲が多く山並みはイマイチ
針ノ木岳から見た常念山脈、穂高〜槍ヶ岳
針ノ木岳から見た裏銀座、薬師岳
針ノ木岳から見た立山、剱岳
針ノ木岳から見た後立山
針ノ木岳の影に虹の輪がかかる(ブロッケン現象と同じ) イワオウギ。針ノ木岳山頂付近のみにある
タカネシオガマ イブキジャコウソウ
イワベンケイは花はおしまい 葉の形状からミヤマウイキョウだろう。セリ科
ミヤマオダマキ。針ノ木岳山頂付近のみ見かけた シコタンソウ。これも針ノ木岳山頂付近のみ
イワツメクサ 白いコケモモの花
今日は短時間の山頂滞在で蓮華岳へ向かう ウサギギク
葉の形状からハクサンボウフウ ヨツバシオガマ
ミヤマキンポウゲ モミジカラマツ
アオノツガザクラ ツガザクラ
華が開いていないので判別できないが、たぶんミヤマリンドウ クロマメノキ
針ノ木峠を見下ろす ミヤマアキノキリンソウ
キバナシャクナゲかハクサンシャクナゲ。見分け方をまだ知らない 葉の形状からシラネニンジン。セリ科は花が同じなので葉で見分ける
針ノ木峠 次は蓮華岳へ
エゾシオガマ。針ノ木岳側には無い キバナシャクナゲかなぁ
おそらくシラタマノキ クロマメノキ
針ノ木岳を振り返る。この時間はまだガスはかかっていなかった
さらに登る。砂礫帯に変わるとコマクサが目立つようになる 徐々にガスが出てきた
コマクサ。さすが有名どころだけあって数は多い 花に斑点が無いのでミヤマリンドウ
奥のピークが蓮華岳西の肩 ミヤマアキノキリンソウ。ここまで背が低いのは初めて見た
ツマトリソウ イワベンケイ
タカネシオガマ 上から見ると花が輪生しているのが良く分かる
タカネツメクサ クモマスミレ
蓮華岳西の肩。祠あり 蓮華岳三角点
蓮華岳東尾根。明瞭な踏跡あり 三角点から見た西の肩。明らかに高く見える
イワキキョウ 散ってしまったミヤマキンバイ
オトギリソウ 針ノ木峠もガスに覆われていた
峠直下のミヤマキンポウゲの群落 沢の横断個所にも雪は殆どなし
キバナノコマノツメ モミジカラマツ
標高2350m付近 オオヒョウタンボク。花が2つ並んでいるのが特徴
標高2320m付近にチングルマが咲いていたのには驚いた 標高2300m付近
ミヤマキンポウゲ。沢沿いにたくさん咲いていた モミジカラマツ
雪渓上端。秋道はさらに下る 急に雨が降り出して傘の出番
ここで雪渓に乗る。傘を差しながらアイゼン装着 雪渓は口が開いた箇所もある
天気は悪いが続々と登ってくる 振り返る
ここで左岸の秋道に乗る 左岸の秋道。斜面をへつる箇所で花が多くなる
カラマツソウ 標高1800mちょっとでテガタチドリ発見
クルマユリ ミソガワソウ
ニガナ シロバナニガナ
ウツボグサ エゾシオガマ。こんな低いところにもあるとは
ミヤマホツツジ シモツケソウ
ゴマナ たぶんハナチダケサシ(自信なし)
ギボウシの群落 雪渓を見上げる
ヨツバヒヨドリ ヤマハハコ
前回は無かった梯子 大沢小屋
カニコウモリ オニシモツケ。白いシモツケソウで葉が大きい
キオン ソバナ
湧き水。沢の源頭 タマガワホトトギス
メタカラコウ 花びらの数が少ないのでオタカラコウと区別可能
シシウドあたりかなぁ。高さ3mくらいあった 車道に出た
登山道入口 関電トンネル入口の一つ
クガイソウ 沢で水浴び
扇沢駅。トローリーバスから電気バスに代わった。架線も撤去済 ハイシーズンなのに登山指導所は無人
扇沢駅 駅直下の有料駐車場
市営無料駐車場


・今週は今年の梅雨明け直前のように天気が不安定で、長野でも毎日のように日中は局地的な雷雨があり、今週末も同じ予報。天気図を見ると夏の高気圧が覆う形ではなく、付近にいくつも低気圧があって低圧帯に入っていて好天は期待できない。でも朝だけは天気が期待できると予想、土曜日午前の降水確率は50%と高く、予報は曇後雨だが出かけることにした。ただし、お昼には雨が来るだろうから長時間の計画はリスクが高く、そこそこの時間で下山できることと高山植物を考えて今年初めての針ノ木岳にした。

・ただし針ノ木岳には欠点が。登山道にはみ出した笹や木が雨や朝露に濡れていると体がびしょ濡れになってしまうこと。前回(2年前)にその経験をして昨年は登らなかったが、花を見るためには我慢だ。花だけなら白馬が最高だが、時間がかかることと暗い時間帯に大雪渓を抜けるのは落石のリスクが大きすぎるために今回は断念することに。

・金曜夜に扇沢の市営無料駐車場に入ったが、既に9割程度駐車場が埋まっていたのには驚いた。私と同様に車中泊の車も何台もあった。夜は雨が降り続いて夜中に上がるのか心配になるほど。まあ、雨が降っていても出発するけど。

・夜中0時半前に起床、幸い雨は降っていない。でも下山時に雨に降られる可能性はあるので傘や防水手袋、ゴア、ロングスパッツを持つ。デジカメ等のウェストポーチの中身が濡れないようビニール袋も。いつもなら暑さ除けで持つ麦わら帽子は持たなかった。おそらくかなり早い時間帯にガスが上がって日が陰るだろうと予想したためだ。いつもウェストポーチに入れっぱなしの扇は前回下山時に車の中に適当に放り込んだままだったようで、出発してしばらくしてから扇が無いことに気付いたが、取りに戻るには時間も体力も必要なほど登っていたので今回は諦めた。結果的には登りは夜中で涼しく、下山時はガスで日差しがなくこれまた涼しく、扇が無くてもそれほど不快ではなかった。

・夜中の扇沢はポツポツと車が上がってきた。でも夜中から歩きだすのは私だけで扇沢を離れれば周囲は真っ暗。でも2年ぶりとは言え何度も歩いた道なのでライトの光だけで歩いても問題なし。トンネル手前で車道を離れて左の登山道へ。ここは分かりにくいので要注意。登山道に入ってしばらくは笹が無いのではみ出しはそれほどでもないが、大沢小屋が近付くと数時間前まで降っていた雨で濡れたはみ出した笹が多くなり、手で避けながら進むが全く濡れないわけにはいかない。山側からはみ出した草木は肩を濡らす。ゴアを着用して防御すればいいのだが、面倒なのでそのまま歩いた。

・大沢小屋は今年も休業で扉は閉まっていた。小屋を過ぎると笹のはみ出しは少なくなって歩きやすくなる。開けた雪渓歩きになれば濡れた衣服は乾くであろう。

・今年はどこで雪渓に乗れるか知らないが、雪渓に出るまで左岸側を歩き続ければいいので迷うことは無い。標高1850m付近で雪渓末端に至り、雪の割れが無く安全な傾斜で雪渓に下れる場所で軽アイゼンを装着して雪渓に乗る。時折冷たい風が吹き降りるが逆に生暖かい風が降りてくることもあり、雪渓上でも思ったよりも寒くはない。この時期なので雪面は固く締まってスプーンカット化して歩きにくく、昨日の登山者のトレースは判別できないが、しばらくは雪渓を登ればいいのでたまに流れが出て雪渓が口を開けた場所を避けて適当に登ればいい。夜間は落石が見えないのがイヤらしいが針ノ木雪渓は落石が少ないので大丈夫だろう。

・傾斜が緩むとそれまで左側(右岸)の斜面は岩壁だったのが傾斜が緩み、そこで雪渓を離れて秋道に乗る。ここにはリボンの目印があるのですぐに分かった。まだ雪渓は先に続いているが、凸凹の顕著なスプーンカットの雪面を歩くよりも秋道で普通の地面を歩く方が楽である。

・秋道の両側にはまだ標高が低いのにミヤマキンポウゲの群落あり。遅くまで残雪がある影響だろうか。咲きかけのモミジカラマツも目立った。チングルマを見つけた時はミヤマキンポウゲよりも驚き。チングルマは森林限界以上でしか見た記憶が無く、ここは沢沿いで日当たりがいい場所とは言えこんな低い樹林帯にあるとは。この道は思ったよりも花を楽しめる。

・最終水場で水を200ccほど補給して沢を横断して小さな尾根の西側の沢に沿って登り、やがてその沢を渡って左岸に登山道が移ると本格的な登りにかかる。ザレた斜面で花がないのが残念だが、道はよく整備されて歩きやすいようジグザグに木で土留めされている。しかし昨夜の雨は猛烈だったようで、斜面から土砂が流れ込んでいたり、逆に水で削られたりした箇所も。ただし歩くのに危険な場所は無かった。

・針ノ木峠が近付くと再びお花畑が登場。今度はミヤマダイコンソウが主役でミヤマキンポウゲは少ない。まだ薄暗い時刻なので花の写真は帰りに撮影することにして先に進む。天候は回復して頭上は青空で、北に見えるスバリ岳〜爺ヶ岳の稜線は黒部側から滝雲が越えていた。いつもなら安曇野側が雲海なのだが珍しいパターン。今日は富山側の雲海の高さは高く、日本海は見えないかな(実際に雲海で見えなかった)。

・針ノ木峠には1人だけ小屋から外に出ている人がいた。昨夜はどれくらいの登山者が宿泊したのだろうか。扇沢の駐車場は登山者よりも観光客が多いため、駐車場の混雑状況から小屋の混雑状況を推定できない。針ノ木岳方面に進んでテント場に至るとテントは一張のみ。昨夜の雨で浸水しなかっただろうか。おそらく一時的には風も強かっただろう。

・誰もいない登山道を針ノ木岳へ向かう。この稜線は花が多く、いろいろ探しながら進んでいくのでペースが落ちる。常念岳、爺ヶ岳では見られないミヤマダイモンジソウ、シナノキンバイあり。今までハクサンボウフウだと思っていたセリ科の花は、ハクサンボウフウとシラネニンジンの2つがあることが判明。針ノ木岳山頂付近ではこれに加えてミヤマウイキョウもあった。これらの花は同一と言っても良いくらい似ていて、花だけを見て種類を判別するのはほぼ不可能で、葉を見る必要がある。最も切れ込みが少ないのがハクサンボウフウで、切れ込みが多く深いのがシラネニンジン、さらに葉が細かく分かれてコマクサ並み(これはちょっとオーバーかも)なのがヤマウイキョウだ。初めて見る花ではヒメイワショウブ。とても小さな花で、よ〜く地面を見ていないと見落とすようなサイズ。

・常念岳ではキキョウはほとんどチシマギキョウだが、針ノ木岳では逆にほとんどがイワキキョウ。いや、私が見た範囲ではチシマギキョウは無かった。あちこちで見かけるマイヅルソウは通常は森林限界以下の樹林帯で見かけるが、針ノ木岳では森林限界を超えたハイマツの日陰で咲いているのを発見。標高2800m付近で、こんな高い場所で咲いているとは驚きだ。マイヅルソウは非常に小さな花なので気付く人はほとんどいないだろう。

・針ノ木岳山頂付近ではミヤマクワガタあり。ミネウスユキソウは初めて見た。イワオウギは山頂付近だけにあるがたくさん咲いていた。同じく山頂付近のみで見たのはタカネシオガマ、イブキジャコウソウ、ミヤマオダマキ、シコタンソウなど。

・針ノ木岳山頂に到着すると先行していた3人パーティーのみ。もちろん小屋に宿泊した登山者であろう。言葉からして関西からやってきたようだ。予想では山頂はガスっても仕方ないと思っていたが、この時間はまだ晴で雲海の高さは高いもののおよそ標高2600m以上は見えていた。しかし八ヶ岳、南アルプスは霞んでしまって僅かに認識できる程度。富士山は見えなかった。黒部川沿いに日本海も見えるはずだが雲海の下。それでもこの天気図でこれだけ見れば満足すべきだろう。昨夜の天気予報では大北地方は午前の降水確率は50%、予報は曇後雨だった。

・いつもなら山頂に長時間滞在するのだが、今日は遠望がイマイチだし早い時刻から雨の可能性が高く、私にしては記録的な短さの30分の滞在で山頂を後にして蓮華岳に向かった。この間に登ってきた登山者は2名だけだった。山頂から針ノ木峠に下るまでの間もすれ違った登山者は数名だけだった。

・針ノ木峠から次の蓮華岳に向かう。蓮華岳はコマクサで有名だが、よく見れば他にもいろいろ花があるはず。登りで花を探しながら歩くと針ノ木岳では見かけなかったエゾシオガマ、シラタマノキ、ミヤマリンドウが見られた。

・ハイマツが切れて砂礫帯が広がるとコマクサの登場。高密度ではないが総数としてはかなりのものだろう。蓮華岳に近付くとタカネシオガマ、クモマスミレ、花は終わっているがイワベンケイが目立つようになる。針ノ木岳では気付かなかったタカネツメクサも。この頃には稜線にガスがかかって展望が無くなるが、花に興味を持つようになってからは展望が無くても楽しみが失われないのは有り難い。

・蓮華岳山頂部は東西に長い山頂で、三角点は東端の肩にある。西端の肩には祠があるが山頂標識はない。しかし三角点から西の肩を見ると明らかに高く見える。ただしその差は数m程度だろうからどちらを山頂としてもいいだろう。山頂には1人のみで、その後に北葛岳方面からやってきた男性が1人のみ。4連休だった先週の常念岳とは大違いだった。

・三角点で早い昼飯を食ってガスの中を下山開始。針ノ木峠までの間ですれ違ったのは1人だけとこれまた少なかった。しかし峠から先では登ってくる登山者はぐっと増え、最終的には合計で5,60人くらいだっただろうか。天気予報ではこれから悪化だが、そんなことは無関係らしい。既にガスの中だが、日差しが無いのはかえって涼しくて登りでは大助かりだろう。


・まだ時刻が早いのでおそらく下山まで雨は降らないだろうと考えていたら、雪渓に乗る直前で急に雨が降り出した。どうせすぐに止むだろうと思ったら急激に強まり雨具が無いと本格的に濡れてしまう勢いになったので傘とゴアを出した。本来は傘だけでもいいのだが、雪渓に出ると雪渓を吹き降りる風があるので傘が使えなくなると考えたからだ。

・雪渓に乗る箇所で傘を差したまま軽アイゼンを装着。ここではこれから下る人、登ってきた人がアイゼンの脱着をしていた。登る人はこの雨ではテンションが下がるだろう。

・表層を霧に包まれた雪渓下りは涼しかった。雪渓上の風は思ったより弱く傘だけで雨をしのげたが、雪渓を下りだしてすぐに雨が弱まり止んでしまった。降り始めと同じく突然の出来事で、どうやら雨雲はごく局所的なものでまだ広範囲で雨が降っているわけではなさそうだ。ただし予報では下り坂で昨日のように雷雨になる可能性が高く、あまりのんびりもできないだろう。まあ、下りだからびしょ濡れになっても車に戻れば着替えがあるけど。雪渓上でゴアを脱ぎ、手には畳んだ傘を持ったまま下った。

・雪渓を登ってくる登山者と何人もすれ違い、雪渓下端手前で右岸の秋道へ上がる。ここまで下るともうミヤマキンポウゲは見られないが、カラマツソウ、クルマユリ、テガタチドリ、ミソガワソウなどの花が見られた。山側の斜面が沢に接近して斜面をへつるようになると花が増え、ニガナ、シロバナニガナ、エゾシオガマ(こんな低い標高で見るのは初めて)、ミヤマホツツジ、シモツケソウ、ゴマナ、ギボウシ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコなどが咲いていた。常念岳一ノ沢コースの胸突八丁から上の高巻き区間のような花の多さだった。


・樹林帯に入ってはみ出した笹が濡れていないか心配だったが、ここにきて逆に雨は降っておらず葉は乾いていて良かった。大沢小屋を通過して笹が無くなると再び花がぽつぽつと登場。このコースにカニコウモリが咲いているのは初めて知った。シモツケソウの花が白くなったようなものがオニシモツケ。葉っぱはシモツケソウより大きい。キオン、ソバナも咲いていた。標高がさらに落ちた沢の近くではタマガワホトトギス。特に登山口付近でたくさん咲いていた。湿った場所では背の高いメタカラコウが登場。

・車道に出て車道をショートカットする登山道を下っていき、車道を沢が横断する箇所で沢に入って水浴び。今日は下りで日差しが無くいつもよりずっと涼しくて大汗はかかずに済んだが全く汗をかかなかったわけではなく、濡れタオルで全身を拭くとさっぱり爽快! 私にとって夏はこれが必須の行事だ。

・扇沢から黒四ダムに向かうトローリーバスは1,2年前にEV化されたバスに更新され、架線も既に撤去されていた。EVは航続距離が短いが、ここから黒四ダムまでは距離が短く問題にならないのだろう。

・扇沢駅下の有料駐車場はかな賑わっていた。こんな天気で4連休の次の週で人出は少ないと予想していたが、学校は夏休みに入った影響もあるのだろうか。有料駐車場よりさらに下の市営無料駐車場は入口に交通整理員が立って満車の案内をしており、新たに車が入ってくることは無かったが、実際には私のように早い下山者がいるので数台分のスペースが空いていた。駐車場内を巡回する姿も見たので、もしかしたらそのタイミングで入口を開けるのかも。どちらにしてもハイシーズンの週末に無料駐車場を確保するのは困難を極める。何せ有料駐車場でも入れないほど混雑するときもあるのだから。

・車に乗り込んで駐車場を出て柏原新道登山口を通過するときに駐車場の様子を確認したが、ここでも数台の空きがあった。ちなみに昨夜の時点でここも8割がたが埋まって大盛況だった。

 

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